IELTS WritingとSpeakingの関係詞節:規則と誤り
簡潔な答え
関係詞節(relative clause)は、「who」「which」「that」「whose」「where」などの語で名詞に詳細を加えるもので、新しい文を始めずに、より多くを伝えられます。IELTSでは、Grammatical Range and Accuracy(文法の幅と正確さ)の「幅」の側を支える構造の1つです。人には「who」、物には「which」を使い、節の前後のコンマは、補足情報を加える場合にだけ置きます。節が、意図した名詞にかかっているかも確かめましょう。
目次
関係詞節は、小さな文法の部品でありながら、多くの仕事をします。2つの短い文を1つにし、詳細を、それが説明するまさにその名詞に結びつけてくれます。また、受験者が予想どおりの形で誤用する構造でもあり、主に句読点と、「which」か「that」かの選択でつまずきます。このガイドでは規則と誤りを扱い、そのあと、Writing(ライティング)のTask 1とTask 2、Speaking(スピーキング)のPart 2で、関係詞節がどこで役立つかを示します。評価項目全体については、まずIELTS文法の総合ガイドをご覧ください。
この記事のポイント
- 関係詞節は名詞を説明します。「who」「which」「that」「whose」「where」「when」で始まります。
- 制限用法の節は、どの名詞のことかを知るために必要で、コンマを置きません。非制限用法の節は、補足の詳細を加えるもので、コンマの間に入ります。
- 人には「who」、物には「which」を使い、「that」は制限用法の節にだけ使います。
- 文全体を指す「which」は明確でなければなりません。そうでないと、読み手は一番近い名詞にかけてしまいます。
- IELTSは構造のリストを公表していないので、幅を見せるためではなく、1文を節約できるときに、関係詞節を使いましょう。
関係詞節が評価項目にとって重要な理由
IELTS.orgは、Grammatical Range and Accuracyを、SpeakingとWritingで、重みの等しい4つの評価項目の1つに挙げています。公開されている評価基準は、このサイトのWriting評価基準ツールとSpeaking評価基準ツールにあるとおり、文の中に組み込まれた節が最も低いバンドではまれだと述べています。バンド6では、答えに短い文と長めの文が混ざり、バンド7では、複数の種類の複文を使います。
関係詞節は、その種類の1つです。IELTSは構造のリストを公表せず、どの構造にもバンドを約束していないので、必須ではありません。名詞に情報を結びつける最もコンパクトな方法というだけで、良い答案によく現れるのはそのためです。
基本の型
関係詞節は、説明する名詞のあとに続き、関係詞で始まります。その語が名詞の代わりをするので、節の中でその名詞を2回目に指す必要はありません。
| 語 | 用途 | 例(架空) |
|---|---|---|
| who | 人 | 「The students who live far from campus often choose to study online.」 |
| which | 物や考え | 「The table shows a policy which many countries adopted.」 |
| that | 人または物、制限用法の節のみ | 「The policy that the council introduced reduced traffic.」 |
| whose | 所有 | 「Cities whose centres are crowded are building more trams.」 |
| where | 場所 | 「The area where the factory stood is now a park.」 |
| when | 時 | 「Spring is the season when the river floods.」 |
制限用法の節では、関係詞が目的語の場合は省略できます。「The policy the council introduced reduced traffic」。主語の場合は省略できません。「The policy that reduced traffic…」には「that」が必要です。
コンマの規則
受験者がよく破る規則です。
制限用法の節は、どの名詞のことかを読み手に伝えます。コンマは置きません。「Students who work part-time earn less」は、そうした学生だけを指し、全員ではありません。
非制限用法の節は、すでにはっきりしている名詞について、補足情報を加えます。コンマの間に入ります。「The village, which lies on the coast, has a small harbour」は、読み手がすでに特定できる村について、事実を1つ加えています。
句読点は意味を変えます。「Workers, who were tired, made more errors」は、すべての労働者が疲れていたと言っています。「Workers who were tired made more errors」は、疲れていた人だけがそうだったと言っています。Writingでは、評価基準が句読点にも触れているので、抜けたコンマや余分なコンマは、意味の誤りであると同時に、減点にもなります。
続く規則が2つあります。コンマのあとでは、「that」ではなく必ず「which」を使うこと。そして、非制限用法の節が文の途中に来る場合は、2つ目のコンマで閉じることです。
関係詞節の省略形
関係詞とbe動詞を落として、分詞を残すと、関係詞節を短くできることがよくあります。
- 「The graph which shows exports rises sharply」は、「The graph showing exports rises sharply.」になります。
- 「Countries which are affected by drought import more food」は、「Countries affected by drought import more food」になります。
- 「The figures which are given in the table」は、「The figures given in the table」になります。
1つ目は現在分詞を、あとの2つは過去分詞を使っており、受動態と同じ形です。受動態は、IELTS Writingの受動態のガイドで扱っています。省略形は、簡潔な文が使いこなされて見えるWritingに向きます。Speakingでも構いませんが、「who」を使った完全な節のほうが、速く話すときに言いやすくなります。
よくある誤り
余分な代名詞
関係詞はすでに名詞の代わりをしているので、代名詞で繰り返すのは誤りです。
- 誤り:「The man who he lives next door is a doctor.」
- 正しい:「The man who lives next door is a doctor.」
- 誤り:「The book that I read it was long.」
- 正しい:「The book that I read was long.」
人に「which」を使う
人には「who」または「that」を使います。「The teacher which taught me」はよくあるミスです。「whose」は、人にも物にも使えることに注意してください。
制限用法の節にコンマを付ける
「Students, who study abroad, gain independence」は、すべての学生がそうだと言っています。留学する学生だけを指すなら、コンマを取ります。
コンマのあとの「that」
「The tower, that opened in 1990, …」は、「The tower, which opened in 1990, …」にします。
違うものを指す「which」
「Which」は、「Prices rose, which surprised nobody」のように、節全体を指せます。読み手が、より近い名詞にかけられる場合に、誤りが生じます。
- 不明確:「The government built a road near the school, which was a mistake.」間違いだったのは道路でしょうか、学校でしょうか、それともその決定でしょうか。
- より明確:「The government built a road near the school, a decision which proved to be a mistake.」
文末に「which」を書いたら、直前の名詞まで読み返し、読み手がうっかりそこにかけてしまわないかを確かめましょう。
終わらない節
「The city which has a large population and many factories and…」には、「the city」のための動詞がありません。Speakingでは、節を始めて筋を見失うと起こります。評価基準ツールのバンド5の欄は、これを、終わり方の計画がないまま長い構造を始めることとして説明しています。節は、言い終えられる短さにとどめましょう。
関係詞節が役立つ場面
Task 1:特徴を説明する
Task 1では図を説明し、線、棒、場所について、もう少し何かを述べる必要がよく出てきます。関係詞節なら、新しい文なしでそれができます。架空の例です。
- 「The line for rail travel, which starts at the lowest point, overtakes road travel in the final year.」
- 「The map shows a village where a new road replaces the old market.」
何を説明するかの選び方は、Task 1のグラフ、図表、表のガイドを参照してください。関係詞節は、どのみち述べるつもりだった詳細を加えるもので、飾りにしてはいけません。
Task 2:主張を限定する
エッセイでは、関係詞節が一般的な主張を限定して、正確なものにします。「Governments that invest in rail reduce congestion」は、「Governments reduce congestion by investing in rail」より擁護しやすいものです。主張を、投資する政府に限っているからです。この限定が議論です。
SpeakingのPart 2:詳細を加える
Part 2のスピーチは、詳細のある話を評価します。関係詞節は、話を進めたまま詳細を加えてくれます。「a teacher who changed how I studied」「a town where nothing seemed to happen」。Speakingのよくある文法ミスの記事にある助言と比べてみてください。目指すのは、話す速さで正しく言い終えられる節であり、長い節ではありません。
1つずつ練習する
自分の文章から短い文の組を3つ取り、それぞれを別の関係詞でつなぎます。そのうえで、結果を上のリストと照らし合わせます。名詞は正しいか、コンマの規則は守られているか、余分な代名詞が残っていないかです。複文のガイドは、節をつなぐもう1つの主な方法を示し、接続表現のガイドは、文のつなぎ方が一貫性にどう役立つかを示します。
下書きができたら、声に出して読みましょう。終わっていないように聞こえる節は、たいてい本当に終わっていません。
よくある質問
IELTSで高いバンドを取るには、関係詞節を使わなければなりませんか?
IELTSは、使わなければならない構造のリストを公表していないので、必須の構造は1つもありません。評価基準が求めているのは、使いこなされる複文の幅です。関係詞節は、名詞に詳細を結びつけるので有用な種類の1つですが、受験者は別の構造でも同じ幅を示せます。考えが必要とするときに使いましょう。
コンマのあとに「that」を使えますか?
いいえ。節が補足情報を加え、コンマで区切られている場合は、物には「which」、人には「who」を使います。「That」は、コンマのない制限用法の節のものです。「The report, which was published last year, ...」は正しく、「The report, that was published last year, ...」は誤りです。
「which」で文全体を指すのは誤りですか?
指すものが明確なら正しい使い方で、「Prices rose, which surprised nobody.」のように使えます。読み手が「which」を、より近い名詞にかけられる場合は誤りです。「which」が何を指しているか自信がなければ、文を書き直すか、「a rise that surprised nobody」のような名詞句を使いましょう。
関係詞節は、SpeakingのPart 2で役立ちますか?
はい。スピーチでは、新しい文を始めるために止まらずに詳細を足す必要があり、「a friend who moved abroad」のような節は、それを自然にしてくれます。それぞれの節は、話の筋を見失わずに言い終えられる長さにとどめましょう。途中でやめた節は、文法だけでなく流暢さの減点にもなるからです。